学生と地域をつなぐ
“学生コーディネーター”の一期生を任命
ボランティアセンター
2022/10/28
立教生のキャンパスライフ
OVERVIEW
9月27日(火)に池袋キャンパスのチャペルと新座をzoomで繋ぎ、2022年度ボランティアセンター学生コーディネーターの任命式を開催しました。
本年度よりボランティアセンターのセンター長に就任された中川チャプレンによる礼拝より始まり、10名の学生(1年生1名、2年生5名、3年生3名、4年生1名)が任命されました。池袋ではセンター長の中川チャプレンより、新座では副センター長の結城先生より、一人ひとりに任命証が手渡されました。
学生コーディネーターから、一人ずつ抱負が語られ、それぞれの学生の想いと参列者の拍手がチャペル内に響きわたり、パイプオルガンの音色と溶け合って、今年度の学生コーディネーターが決意を新たに動き始める任命式となりました。
センター長 中川チャプレンより
私たちは、ある人の願いは「きっとこうに違いない」と、勝手に思い込んでいるところがあるかもしれません。しかし、その人の願いはそれだけとは限りません。相手に聴くことの大切さ、聴くことのできる力を持つことの豊かさ、相手の言葉を待つ大切さという在りようを、この聖書は根本的に問い直しています。
相手の言葉を待ちきれずに思わず語り出してしまう、せっかく相手が語り出そうとしたことや、相手の言葉の芽をつんでしまうことが私たちにはよくあると思いますが、聴くことのできる力、言葉を待つことのできる力、想いを引き出すことのできる力が大切です。
若い人たちは、コミュニケーションスキルの高いことを「コミュ力が高い」といいますが、その多くは、会話をリードしたり、自分の意見を正確にロジカルに話せることだと理解しているところがあります。しかし、本当の「コミュ力」というのは、語り合う場を立ち上げる力のことといわれています。語り上手なことだけが「コミュ力が高い」と思われがちですが、語りあぐねているその人の声を引き出し、語り合う場にいざない出すこと、それが本当のコミュニケーション能力だと思います。今日学生コーディネーターに任命されるみなさんには、日々出会う人々の中で、自分が語り出すことよりも、まず目の前のその人の声を引き出せる人、そして、その声を聴くことのできる人、その声を待つことができる人であってほしいと願います。みなさんのこれからの働きに大いに期待しています。
副センター長 結城先生より
この度は、10名の新しい1期生の学生コーディネーターが任命されたこの瞬間に立ち会うことができて、とてもうれしく思います。
僕の子どもの頃からの愛読書に『星の王子様』があります。その中で「砂漠の美しさがわかった。」というその瞬間について王子様が「砂漠がきれいなのは、どこかに井戸を隠しているからなんだよ」と話す場面があります。今は、先が見えず砂漠のような社会かもしれません。どこまで歩いて行ったらよいかわからない時かもしれません。僕は、この王子様の言葉の意味について「砂漠がきれいだなと思えた時に、砂漠の向こうにきっと<光る井戸>があるはずだから、君はその<光る井戸>を見つけに行くんだよ。」と静かに語りかけているのだと理解してきました。
若いみなさんが、これから人生(未来)を歩んでいく時に、自分の周りが砂漠のようでとても辛い時があるかもしれません。しかし、そんな時ほど、その向こうあるはずの生きていく希望となる<光る井戸>を見つけ出す、そんな人生を歩んでほしいと思います。これからの人生航路の中で、ボランティアセンターとの関わりがいつか必ず生きてくる瞬間があると思います。そのためにも今は、コツコツと自分の足元を踏みしめながら、歩んで行ってください。僕たちは、いつか<光る井戸>を探しだす皆さんの歩みを応援したいと思っています。
学生コーディネーターの抱負(抜粋)
「学生が安心できる居場所づくりと、何か始めたい人の背中をそっと押してあげることのできるような学生コーディネーターになりたいです。活動を通して、私自身も新しい出会いを楽しみたいです。」
「立教では“共に生きる”ことを学ぶ機会が多いですが、ボランティアの経験を通じて、地域の中で支えあう、例えば、しょうがいのある方や様々な国籍の方、老若男女幅広い方々と支えあうこと等を実感し、学生にそのような機会を提供することによって、地域共生社会の実現に少しでも近づけたらと思います。」
活動ビジョン
- ボランティアセンターの活動の見える化
- ボランティアの魅力の再発見?発信
- 人と人とを繋げるきっかけをつくる
本学の建学の精神「共に生きる」の体現を目指し、学生コーディネーター、ボランティアセンターのスタッフが共に力を合わせて、今後の活動を盛り上げていきたいと思います。
~学生コーディネーターについて~
学生自身が学生の視点で、ボランティア活動やボラセンの運営に関するニーズや課題を考え、様々な企画を立ち上げ、ボラセンに学生がアクセスしやすい環境?雰囲気作りを実践していきます。また、ボランティア活動のアドバイスやその魅力を伝えることで、ボランティア活動に参加するためのきっかけづくりを行うなど、ボラセンのスタッフとともに、ボランティア活動の機運を高める活動に取り組みます。
任期は年度末までの1年間です。来年度以降も、引き続き募集を行う予定です。
※記事の内容は取材時点のものであり、最新の情報とは異なる場合があります。
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